秋植えした大根は、
ハウスの中に移動して土に埋めて保存する。
大根をとりに行くときは、
ポコが何かに気を取られているタイミングを見計らって、そっと外に出る。
「そっと」、と言っても重くて古い引き戸を開けたときの音で気づかれてしまう。
ポコが部屋から飛び出して、階段を降りて、
引き戸の前で絶叫する前に戻らなければならない。
とにかくダッシュ。
片道50メートルぐらいの往復だけど、
「私はなんでこんなにポコに気を使ってるんだろう、、、」とか考えながらダッシュする。
だいたいポコが引き戸の前にたどり着いて泣き始める寸前に、
大根をぶらさげて戻って来れる。
いつもならそんな大根ダッシュを決める道をポコと一緒にやってきた。
雪道は嫌いらしい。
すぐに抱っこしてと手を伸ばしてくる。
とくにハウスに向かうところは膝まで雪があるので抱っこしかない。
ハウスの下。
雪のない空間でちょっと遊ぶかな、と思ったけど遊ばなかった。
ここで問題が、、、
泥のついた大根を持ったままポコを抱っこ出来なかった。
仕方がないので、ポコ置き去り。
四方を雪で囲まれているので逃げられることはない。
結局、いつものようにダッシュで往復。
家の前に大根を置いて、
「なんでこんなに気を使ってるんだろう、、」と思いながら、
ハウスで絶叫しているであろうポコのもとに引き返す。